深田久弥の日本100名山のひとつに数えられる高山植物の宝庫の伊吹山、滋賀県では最高峰の山、ほんの2時間の滞在でしたが、伊吹山がぐっと身近になりました。
伊吹山の名がついた固有種の植物が数多くあり、植物ウォッチングを趣味にしてからは憧れの地でした。
シモツケソウの群生が伊吹山をピンクに染め、イブキトラノオやメタカラコウ、コオニユリなどの花々が咲き乱れてそれはみごとな眺めでした。
見たかったイブキフウロがまだ少し残っていました。西遊歩道コースは約40分で上がれるゆるやかな勾配とのことだったけど、写真撮影をしていたら1時間以上かかる。
山頂駐車場は標高1260メートルで、そこから1370メートル頂上までの110メートルだが結構な急こう配が続く。(緩やかな東遊歩道コースは下り専用だとか。)

曇りで日差しは強くない日だったが頂上付近は霧がかかって、道の方角も区別がつかないほど真っ暗になっていた。健脚でないとここには来れない、当り前か。時間がないので、帰りは大急ぎで中央遊歩道を降りることに。その中央遊歩道は、石灰岩で作られた階段のコースで歩きにくさといったらない。途中仲間とはぐれて、花の撮影どころではなくなったり・・・それでも約20分と聞いていた通り大した時間がかからずに駐車場へ。もっと沢山時間が欲しいと感じた伊吹山体験でした。

下の写真以外にも、ミヤコアザミ、ツリガネニンジン、ワレモコウ、ギボウシ、アカソ、コオニユリなどを見た。夏のこの時期が一番花の種類が多いとか。バス停付近に松尾芭蕉の「そのままよ、月もたのまし いぶきやま」の碑がある。
アルバム   フラッシュ      

イブキフウロ

ハクサンフウロとのはっきりとしたちがいは、萼の表面からピンとのびた開出毛が伸び、多くの場合、花弁に切れこみが入る。
シモツケソウ

伊吹山全体がこのシモツケソウのピンク色に染まっていました。
ルリトラノオ

自生してるのは伊吹山だけだとか、まだ咲きそろうというほどではないけれど、紫の色がとても目出つ。

姿と色がよく似たクガイソウも咲いていたが、色は微妙に華やかで濃い目。
茎から複数の花穂が出ていて、葉が対生であることで区別するらしいがあとでやっと確認できた。
クガイソウ


ルリトラノオと間違えやすいが、一つの茎に1本の花穂しかつかない。
葉っぱが輪生で層を成している
クサフジ

伊吹山のお花畑のあちこちにたくさん咲いてました。

蔓状の多年草で,葉はカラスノエンドウに似た葉で,先端は巻き髭になっています。花の感じがフジ(藤)に似ているのでこの名前がついた。
メタカラコウ

「雌宝香」キク科の黄色い花で、背丈は1mを越えるものが多い。シモツケソウのピンクの中に咲いていてとても美しい。上に上る頃ガスが出てきて、何とも幽玄な世界を見せてくれた。

伊吹山に咲くメタカラコウは花の形が整っていて美しいのだとか。しかもクガイソウやシモツケソウといっしょに咲いているから大変華やか。

シシウド

純白の、花火のような形状の美しい花があちこちに。とてもきれいでした。

白い小さな花が傘状に密集して咲く。 強剛な草なので、冬場にイノシシが掘り返して食べることから名前がついたという。
イブキトラノオ

花の時期が長く、咲き始めはピンク色なのに、7月下旬に白くなるとのこと。
あまりきれいではありませんでした。
ヨツバヒヨドリ

伊吹山では山麓から山頂部にかけて分布。


シュロソウ(棕櫚草)

枯れてるのか、なんだかグロテスクに見えたけれど撮っておいて良かった。

葉はシランに似て縦に繊維の形に筋が入っている
地味だが綺麗な花だった。
葉が枯れたときにこの繊維が棕櫚のように
残るので名前が付いたそうだ。
アップで撮っておいたら良かったなあ。
キリンソウ


太い根茎から茎を群生し、茎は下部は斜めに立ち、高さ5〜30cm
名前がわからない花







大ハナウド
ミヤマトウキ


カノコソウのような花
フウロの傍に1つだけ咲いていた。



ミヤマトウキ
中央階段の出口付近のベンチの傍に約1センチくらいの小さな花がたくさんついていた。
メモ
新門司で阪急フェリーに17時20分乗船、朝5時40分に泉大津につく。ここから北港バスに乗り込み阪神・名神自動車道を一路伊吹山へ。標高1377Mの伊吹山駐車場についたのが9時10分。集合時間は10時50分だから正味100分。

この後、養老の滝見学、保津川流域を走るトロッコ列車に乗る(亀岡〜嵯峨)など盛りだくさんで、京都から3時間かけて泉大津のフェリー乗り場に。20時出港の阪急フェリーに乗る。
あわただしい1日だけど移動はバスに乗ってるだけなので、たいした負担はない。
養老の滝も、トロッコもいらないから伊吹山に一日いられるコースがあるといいのに。

旅行料金に、ベッドをオプションで付けてもらったので、ホテルに泊ってるような気分で、夜はお風呂に入ったあと、3人でサロンでビールを飲んで歓談。とっても楽しい2泊の旅でした。フェリーの旅は動く大きなホテルのデラックスな感じがあり、海の眺めも素晴らしく、私がイメージしていたフェリーの船旅とは違っていました。ライトアップされた明石大橋や、夜半には瀬戸大橋、日の出を見ることができた。(Fさん、Sさん)

 
後学のためのメモ

関ヶ原駅発伊吹山行きの定期バスが1時間おきにある。
所要時間40分千円。

IRバスが大阪〜伊吹山間を走っている。所要時間3時間三千円(午後15時発)
また、大阪駅から泉大津行きバスも出てるとのこと。

阪急フェリーHP


ツアーでなく、
関ヶ原まで新幹線で来るか、大阪からJRバスを利用するか。


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